テキストボックス: 大江　春塘　　　天明7年～弘化元年（1787-1844）

蘭方医・蘭学者。中津藩医。鷹匠町大江医家の流れの京町大江医家の3代。
前野良沢に蘭学を学ぶ。良沢没後奥平昌高の命により長崎に遊学し、帰藩後江戸の昌高の元で「中津バスタード辞書」の編纂を助けた。メイエル『語彙宝函』Woordenschat （初版はAmsterdam, 1669）の第一部『外来語』篇をもとに編纂した蘭日辞典。巻頭によせたオランダ語の序文で昌高は、蘭書に親しんでいる自分にとって外来語辞典がいかに必要かを強調し、大江春塘は大変な苦労をして『バスタールド辞書』を刊行したこと、また馬場貞由（佐十郎）が校閲を担当したことを述べている。